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2005年11月05日

中華人民共和国訪問報告

 成田空港から北京空港まで2134km。今年2月に続き10月5日~9日の間中国を訪問してきました。今回も訪問したのは中国民主促進会北京市委員会で松川理事と共にお話を伺ってきました。 訪問したのは中国民主促進会北京市委員会、民主促進会とは中国政府が認めている8つ政治団体の1つで、日本の国会で言えば野党にあたる団体と考えて頂ければと思います。大学や高校の優秀な先生方によって組織されています。中国の小中学校の先生方の80%は高卒の学歴で、特に田舎の先生ほどこの傾向が大きいとお聞きました。民主促進会の主な任務は政府や行政などに教育に関する提言を行っている他、経済的に貧しい地区に出かけ、先生方のレベルアップや子供たちへの支援活動を行っています。子供たちへの支援は、ここ数年は香港の企業や教師集団と協力しておこなうことが多くなっているようです。

 中国の学校制度は小学校6年、中学校3年、高校3年、大学4年であり、小中学校は義務教育で日本と同じです。新学期は8月か9月から始まります。学校は国の教育部、省の教育庁、各市の教育局で管理されています。教員資格は正規と臨時の2種類があり、給料は地区の行政から支給され、地区の経済力で変わる為、都市部に勤務を望む先生が多いといいます。経済力が弱く教育支援を必要としている地域は、東北エリア、西北エリア、西南チベットエリアで、北京市委員会は陝西省、貴州省、雲南省の3地区に力を入れて支援をしています。現地の学校の状況ですが、先生が足りておらず、山間地域では父兄が資金を出し合い先生を確保している状況で、校舎は傷みが酷くぼろぼろのところが多く、あればまだましで、洞窟や青空で授業を行っている所もあるようです。机や椅子も不足していて、図書館もなく、本も置いてない状況だそうです。国も10年前から格差是正のプロジェクトを組んで取り組みを始めていますが、徐々に改善が見られるもののまだまだ時間が必要と予測されています。また、これらの地域の子供たちの20%は就学していません。
 障害者教育は弱智、聾、盲学校などは各地に設置されており専門の教育がされているようですが、多動症の子供たちには特別な教室は設けておらず他の子供たちと一緒に学ばせています。障害者の就職は国が責任を持って斡旋しており、給料は健常者のおよそ半分だという事です。
 今後の交流支援は北京市内と支援地域内での交流は民主促進会北京市委員会が仲に入るので問題なくできるそうで、まず現状を視察してから「絵の交換や文通などをしていけるでしょう。また、双方の教師の交流も良いものにしていきましょう」とアドバイスを頂きました。
 日本人の中国観光客はここ10年間平均で年間44万人~50万人ですが春先の事件で日本からの観光客は60%も減少しているそうです。これまでの両国の関係は長い歴史の中で友好関係も築かれてきましたが、旧日本軍の侵略で両国人民にとって不幸な時代もありました。今回、日中戦争のきっかけとなった1937年7月7日の盧溝橋事件の現場を訪ね、中国人民抗日戦争記念館を見学して来ました。館内はとても広く、旧日本軍の侵略と中国人民の戦いの歴史が展示されていました。近年の中国人の愛国心教育の場にもなっているようですが、旧日本軍の残虐振りに目を覆いたくなる展示もあり、人が人を殺す戦争を再びしてはならないと強く感じました。
 今後の交流支援活動については政治的問題も多く存在しますが、少しずつ始めていければと思います。先日、小泉首相が靖国神社を参拝しました。賛否両論がありますが、私たちの気持ちや活動に水をさす行為であると思います。「強大な地域パワーの登場を防ぎたい」とするアメリカの思惑が日中間のもめごとを歓迎しているのではないかと考えてしまいます。いずれにせよアジア各国との友好関係を築いていくことがアジアの平和安定に貢献することに繁がります。出来ることから中国の子どもたちとの交流支援活動を始めていければと考えています。
(write青木 正彦)

投稿者 tsuka : 2005年11月05日 23:11

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